こんにちは!東京都品川区大井町にあるトリミングサロン Dog salon Bebegim(ドッグサロンべべイム)の島田です
前回に引き続き。。
トリマーになったきっかけ ガブちゃんのお話です
私がトリマーになったきっかけ①
トリマーになった私とガブちゃん
専門学生の時はガブちゃんを何回か学校に連れていき
トリミングの実習でカットの練習していました
ガブちゃんのおかげで看護科ではあまり体験しないであろう
『アメリカンコッカースパニエル』のトリミング(ペットカットだけど)を
経験することができました
でも基本家だと被毛の管理ができないので全身バリカンで短くしていました
また、自宅でもできるように親が手造りのトリミングテーブルを用意してくれて(ガタガタだけど)
自宅でのトリミング環境も作ってくれました
ガブちゃんはトリミング中はずっーーーとハァハァとすごく緊張していましたが
きちんとテーブルの上で立ってられるし
爪切りとか嫌がりそうな作業をしても
唸ったり、吠えたり、咬んだりはしてきませんでした(意外ですよね 笑)
なので私も特別怖い思いをせずガブちゃんをトリミングできました
就職して実家を離れたあとも
月に1回ぐらいは実家に帰ってガブちゃんをトリミングしていました
(というかガブちゃんに会いに頻繁に実家に行ってました)
そのおかげでガブちゃんの右側のおしりにできたしこりを発見できました
検査の結果は肥満細胞腫グレード2
再発しないか経過をみましょうということでした
ガブちゃんを自分でトリミングしていて良かったなと思う瞬間でした
ガブちゃんの衰え
当時アメリカンコッカースパニエルの平均寿命は12歳ぐらいと認識がありました
なのでガブちゃんも10歳を過ぎたころから
少しずつ衰えが出てきました
まだまだ全然元気だけど
『もしかしたらこれが最後のトリミングかも知れない』と
考えながらトリミングするようになりました
実際はそこから7年間もやっていたのですが(笑)
ガブちゃんは歳をとるにつれて
家の階段の上り下りができなくなったり
耳が遠くなったり
ものにぶつかったり
眠りが深くなっていったりしていました
トリミング中は相変わらず、ずーっと緊張して力んで頑張ってしまうので
ウンチやおしっこが我慢できなくて、途中でおもらししてしまうことが多くなりました
(必ずティッシュとウンチ袋を準備して挑んでいました)
テーブルで行うこともやめ
お風呂場の床でトリミングするようにもなりました
私は姿勢的にすごくしんどいのですが
ガブちゃんが楽にできるほうを選びました
(ちなみにガブちゃんは13kgぐらいある割りと大きな子でした)
いよいよガブちゃんが15歳になりました
相変わらずよく食べるし、もちろん元気ではいましたが
さすがに足腰にきていて、歩くのも長い距離は歩けなくなってきました
特に肥満細胞腫があった部分が
しこりを採取した時に組織を広い範囲を摘出したので
そちら側の筋力の衰えが強いように感じました
もうそろそろ元気で歩くガブちゃんの姿が見れなくなってしまうかもしれないと思い
私はその姿を残したくて
ガブちゃんの15歳の誕生日の記念にプロのカメラマンに撮影してもらおうと思いました
ガブちゃん犬生で一度たりともなかった体験です
彼はカメラマンに警戒しつつ、でも意外とノリノリでモデルをしていました
この写真達は今でも私の大切な宝物です
16歳からの加速
16歳を過ぎてからガブちゃんの衰えは加速したように思います
しかしそのおかげでか
若い時に感じていた外部環境からの刺激(インターフォンや電話の音、来客など)から
やっと解放されたかのように
老後のガブちゃんはとても穏やかに過ごしていました
母親のベッドにも自分で登れなくなったので母親との戦いも終わりました
猫も追い払う元気がないので、そばにいても諦めていました
私が実家に帰ってきても気が付かないようになりました
自分の力では立ち上がれなくなって寝たきりになりました
実家を離れている私はガブちゃんの毎日のお世話をできませんでしたが
母親がつきっきりで介護していました
トリミングもガブちゃんの体調を見ながら
時にはトリミングしに実家に帰っても
ガブちゃんがすやすや寝ていて起きないから、わざわざ起こすのもかわいそうで
『また、今度にしよう』と何もせずに帰ったりしていました
トリミングができた日もなるべく負担にならないように
床で横になったままの愛犬をシャンプーしてカットしていました
自分で立ち上がれなくなったり、寝たきりになってからは
毎日排泄やおむつで汚れるので母親が頑張って洗っていました
洗いやすさ重視で見た目は重視しないカットをしたりもしました
このことからも
やはり犬と暮らす上では飼い主さんもいつかのこういう日の為に
ある程度シャンプーやお手入れができたほうがいいと思います
そしてわんちゃんの体や体重が大きい子は特に
飼い主さんも体力がないと介護は大変になります
最期を迎えたその日から
実はガブちゃんの最期のトリミングは出来ていませんでした
(写真は生前最後の写真です)
お正月あけに
『今週は行けないから次の休みにガブに会いに行ってトリミングできたらいいな』
と思っていたらそれは叶いませんでした
最期にガブちゃんをきれいにしてくれたのは母親でした
そのことは少し後悔としてガブちゃん専属トリマーであった私の中で残っていますが
彼は彼的にもとても豊かな犬生が送れたのではないかなと思っています
私はガブちゃんと一緒に暮らし過ごしたことで
すごく大変なことも多かったけど
たくさん犬のことに興味を持ち
たくさん犬のことを学び
喜んだり、怒ったり、悲しんだり、笑わせてもらったり
そして『トリマー』という自分にぴったりの職業に出会え
たくさん人生の上で貴重な体験をさせてもらったなと思います
そしてその経験と体験は
次に続いています
やはり人の人生も変えちゃう
犬のパワーってすごいです(*^^*)
ちなみにガブちゃんからの反動で、
今一緒に暮らしているビションのジュンくんとシーズーのさきちゃんは
犬同伴で行けるところに連れまわしています(笑)
(ガブちゃんではそういうことができなかったので。。)
犬と一緒に暮らすことは人生をますます豊かにしますね♪
私はガブちゃんと出逢えて幸せでした!